MADE IN OCCUPIED JAPAN

沖縄発のファッションブランドLEQUIO さんが手がけるMADE IN OCCUPIED JAPAN (以下M.O.J)のプロモーションビデオを作成させていただきました。

「MADE IN OCCUPIED JAPAN 」
「占領下の日本製」  という意味合いらしく
日本がアメリカの実質占領下にあった時代に、日本からの輸出品に表記が義務づけられていた言葉だそうです。

そんな「負のイメージ」に直結してしまいそうな言葉をあえてブランド名にし
「戦争」「軍隊」を彷彿させる素材を、日用品として生まれ変わらせる事で
戦時中に多くの犠牲が生まれた沖縄から、平和への願いを発信し続けているブランドです。

今回の撮影をきっかけに、M.O.Jの掲げるビジョンや、物作りに対する姿勢を目の当たりに、すっかり虜となってしまいました。

今回作成したものは、ざっくり言うと「M.O.Jの作品ができるまで」といったシンプルな内容だったのですが、
その中で、地元民の僕でも普段中々入らない場所だったり「素材」が「作品」になっていく様を工程ごとに見れたりと、発見と刺激の多い撮影となりました。

IMG_93まず、素材となる米軍払い下げのテントや防火服などなど
リアルガチで使われていた原石達を調達するべく
Surplus Shop(米軍払い下げ店)で物色、交渉を行うとこから開始

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沖縄には、国道58号線沿いにたくさんの米軍払い下げ店が並んでいますが
今回訪れた場所はそこらの店と比べ、桁外れに品数が豊富で、
置いている商品?もかなり濃密。
それでいて、お店の場所は住宅街のど真ん中と、かなりのアングラ臭が漂っており、男心をくすぐる場所でした。

本土ではあまりお目かかれないミリタリーウェアや、ガスマスク、スチール製の食器など、数々の軍払い下げ品が無造作に山積みされている様は圧巻でした。

ちなみに僕は高校時代、
このお店の向かいのデパートで食品コーナーのバイトをしていて
廃棄となる大量の惣菜を
裏手のゴミ置き場から外に投げ、バイト終了後に回収。
ハイエナの如くてむさぼり空腹を満たす。というような毎日を送っていました。
持ち場からゴミ置き場までの道筋を「グランドライン」と呼び
外に通じる小さなドアを「ヘブンズドア」と呼んでいたのも今はむかし。
ふと、惣菜が半額になる21時ピッタリに食品コーナーに現れる老婆
通称「半額ゾンビ」の事を思い出す。

続いてやってきたのは、とある米軍払い下げ店の倉庫
ここも先ほどのお店と同様、男心をくすぐるもので溢れていました。
海賊船に載っていそうな樽(たる)とかあったな・・・。

IMー IMG_9そこから、フォークリフトでしか持ち上げられない程の量のテントをトラックに乗せていき、いざアトリエへ

アトリエへ着くと、まずテントをトラックから下ろし、屋上まで運んでいくのですが
かなりの重量の為、大人2人がかりで持ち、それを何往復かする必要がありました。
キャメラマンの特権で、重たそうに運ぶクルーを横目に、キャメラをまわすだけだと踏んでいましたが
撮影は2分で終わり、見事 [運び屋] としての使命を全うする事となりました。
「運ばぬもの、撮るべからず」
この世は残酷です。

屋上に運び込まれた
いや、運んだ テント君たちを写真の通り洗い、乾かしていきます。

567の IMG_95これで半分の大きさです。
本来のテントとして設営したら、何人寝れるんでしょうね。

「倉庫に眠っていた事や、米軍でリアルガチで使用されていた、って事もあって
やっぱり汚れはあるんだよ。」
と言うのは、M.O.Jの作り手で、
バックグラウンドであるLEQUIOの作品作製も手がける職人テルキナ氏

「でもな、匂いや汚れもそれぞれだし、こいつらにしか出せない魅力がすごく詰まってる」
と言ったか定かではないですが、
そんなホレてまうやろな事を言えるのも
日々この素材と向き合い、試行錯誤し、精錬してきた人間しか言えない事だなと感じる。

素材を愛するって大事ですね。

魅力を活かすも殺すも作り手の愛次第。
量産モノには出せない魅力を感じました。脱帽です。

撮影は、実際の作製工程の部分へ

裁断や縫製など、工程を進めていくごとに
今までおよそ日常品と結びつかなかった軍用テントが
肌や風景になじむカタチに形成される様は、なんとも心地よかったです。

IMG_9603 IMG_9627 IMG_9655今回の撮影時に作製していたバッグには
ハンドルや縁取りに、既にデッドストックとなっている米軍のベルトや綾織りテープを使用しているとの事
孫の代まで持てそうな頑強な造りも魅力のひとつですね。

なかなかの素敵エモーショナルな画を表現してくれました。

そんなこんなで撮影は無事終了

すごくたくさんの刺激をもらい
生まれ変わったらテントになりたい。と思わせてくれるひとときでした。

今回の映像を通してM.O.J の魅力を感じ、共鳴してくれたらすごく嬉しいです。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

次回は、「ちんちんのふしぎ」をお送りします。
乞うご期待